Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.134 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

宮吉が彼女らに与えた最後の言葉は、ナニ、お前の聟は東京名題の大金持じゃアないか。塩竈のチッポケな財産なんぞが消えてなくなったってタダみたいのものよ。東京へ行って栄耀栄華に暮すが最上の分別さ、ということであった。

宮吉には弱いが、正二郎には強い女たちであった。正二郎は彼女らに別の小さな住居を与えようとしたが、彼女らはきかなかった。

「ここは私たちのウチだもの。歴とした本妻だし、その母だもの」

二人の女は言い張った。とりあえず二三日は近所に宿をとれとすすめても、正二郎が困れば困るほど威丈高で、自分の家を主張して譲らなかった。

邸内に庭園をはさんで同じような立派な西洋館がもう一ツあった。それは正二郎が一力の上京中の宿のためにマゴコロをこめ善美をこらして用意したものであった。二人の女はその別館に目をとめると、

「じゃア私たちは邪魔にならないように、あっちへ泊めてもらいましょう」

一人ぎめに住みこもうとすると、この時ばかりは正二郎が、百雷の落ちるが如くに激怒した。

「何を言うか。無礼者め。別館に泊ることができるのは、天下に恩人兵頭殿をおいて外にはいないぞ。ただ恩人の恩に報い、恩人をもてなすためにオレがマゴコロをこめて用意した別館だ。