Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.134 Zeichen · 43 Bildschirme
お久美さんの娘がオメカケというのはちょッとグアイが悪いけど、背に腹は代えられません。そこは母と娘の愛情、相談ずくで世間をごまかす工夫もあるでしょう。お米とお源のツラ憎いこと。それにくらべれば、どんなことでも我慢しなきゃアいけますまい」
実に尤も千万な忠告だった。なるほど、そうだ。本妻といえば、お米じゃなくて、お久美のはずだ。それを今さら駒子に打ち開けるのは切ないが、お米お源の出現に誰よりも悲しい思いを噛みしめている駒子のこと、彼女の母が正二郎の本妻であったと知って驚くにしても、時によりけり、杖とも力とも頼む思いがするかも知れん。そこで駒子に昔の事情を隠すことなく細々と打ちあけた。
「私にはお前があるし、お久美には今は連れ添う男があると知ったから、前世の宿縁とあきらめすべてを知らぬフリでこのまま過したいと思っていたが、お米お源が現れては仕方がない。お前の立場も私の立場も苦しいが、お米お源に住みつかれるよりはどれぐらいマシだか分らない。一応お久美とお園をここへひきとって、正式に訴えて出るから心をきめておくれ」
実子とは云え、まだ見たことのないお園にはさほどの情も覚えないが、お久美には顔を合せるのも心苦しく、はずかしい。