Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.242 Zeichen · 65 Bildschirme
千頭家の祖先が隠したのは、金箱ではなくて、切支丹の品物を地下に埋めたものだ、と云うのだ。どういう証拠でそんな噂が残っているのか分らないが、なるほど三代家光のころは切支丹断圧最後の時、その絶滅の時であるから、単なる風聞にしては時代がよく合っている。あるいは土民の先祖に切支丹の品々を目利きし得る人がいて、千頭家の持参した荷物の中に秘密の祭具を見かけたのかも知れなかった。
津右衛門は千代に語って、
「世間の人は色々のことを云うが、オレのうちはそのような大それたものではない。まア多少はある一人のちょッとした曰くづきの人物に関係があるが、この家の者がその血筋ではないのだ。わが家の血筋などはとるにも足らぬものさ。関係があるという血筋の人については、ちょッと先祖は言外をはばかる事情があったが、今ではさしたることもない。そこで私のオジイサンの代からそれを系図に書き入れてあるよ。東太が成人して家督をついだら、東太にたのんで見せてもらうがいいさ」
「では、父から息子へ語り伝える必要はもうなくなったのですか」
「イヤ。それはまだある。これだけは文字に記するわけにはいかないのだよ」