Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Lesen Sie 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.645 Zeichen · 47 Bildschirme
「では申上げます。田所さまは当家の奥様の情夫でございますよ。昨日今日の仲ではござらん。田所さまの洋行前から、そのようでありました。一子良介様も、どなたの種やら、神仏が御存知でござろう」
弥吉の目は火のような怒りにもえた。そしてキッパリ云いきると、一礼してさっさと行ってしまった。
一同はタメイキをついた。
星玄坊主、耳の穴をグリグリ清掃して、
「イヤなことを、きくなア。こげん時には、耳がないといいと思う。ワア、つらい!」
気の弱い警視総監があるものだ。
帰りかけていた新十郎は、なにを思いだしたか、再び女中たちの部屋へ戻って、お絹をよびだした。五兵衛が裏門から戻ってきて、飯を三膳かッこんで、雲助に扮装して出て行くまでの順を、その場所について一々辿っていった。
「御主人は酒をおのみにならないのかね」
「いゝえ。大そう豪酒でいらッしゃいます」
「宴会前に茶漬三膳は妙だねえ。せっかくの美酒がまずいだろうに」
「いゝえ。御前様には一風変った習慣がおありでした。重大な御宴会には御飯を召上っておでかけでした。深酔いをさけるためでございます」
「なるほどねえ。一流の人物は心構えがちがっているね」