Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ほしあかり
星あかり
泉 鏡花
Lesen Sie 星あかり (ほしあかり) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.178 Zeichen · 9 Bildschirme
一昨日の晩宵の口に、その松のうらおもてに、ちらちら灯が見えたのを、海浜の別荘で花火を焚くのだといい、否、狐火だともいった。その時は濡れたような真黒な暗夜だったから、その灯で松の葉もすらすらと透通るように青く見えたが、今は、恰も曇った一面の銀泥に描いた墨絵のようだと、熟と見ながら、敷石を蹈んだが、カラリカラリと日和下駄の音の冴えるのが耳に入って、フと立留った。
門外の道は、弓形に一条、ほのぼのと白く、比企ヶ谷の山から由井ヶ浜の磯際まで、斜に鵲の橋を渡したよう也。
ハヤ浪の音が聞えて来た。
浜の方へ五六間進むと、土橋が一架、並の小さなのだけれども、滑川に架ったのだの、長谷の行合橋だのと、おなじ名に聞えた乱橋というのである。
この上で又た立停って前途を見ながら、由井ヶ浜までは、未だ三町ばかりあると、つくづく然う考えた。三町は蓋し遠い道ではないが、身体も精神も共に太く疲れて居たからで。
しかしそのまま素直に立ってるのが、余り辛かったから又た歩いた。
路の両側しばらくのあいだ、人家が断えては続いたが、いずれも寝静まって、白けた藁屋の中に、何家も何家も人の気勢がせぬ。