Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ほしじょろう

星女郎

泉 鏡花

Lesen Sie 星女郎 (ほしじょろう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 52.344 Zeichen · 104 Bildschirme

Aozora Bunko

(先達、訳あねえ。)

と向顱巻したであります――はてさて、この気構えでは、どうやら覚束ないと存じながら、連にはぐれた小相撲という風に、源氏車の首抜浴衣の諸肌脱、素足に草鞋穿、じんじん端折で、てすけとくてく峠へ押上る後姿を、日脚なりに遠く蔭るまで見送りましたが、何が、貴辺、」

「え、その男は?」

八

先達は渋面して、

「まず生命に別条のないばかり、――日が暮れましたで、私御本堂へだけ燈明を点けました。で、縁の端で……されば四日頃の月をこう、」

手廂して、

「森の間から視めていますと、けたたましい音を立てて、ぐるぐる舞いじゃ、二三度立樹に打着りながら、件のその昼間の妖物退治が、駆込んで参りました。

(お先達、水を一口、)

と云うと、のめずって、低い縁へ、片肱かけたなり尻餅を支いたが、……月明りで見るせいではござらん、顔の色、真蒼でな。

すぐに岩清水を月影に透かして、大茶碗に汲んで進ぜた。

(明王のお水でござる……しっかりなされ。)

と申したが、こっちで口へ当がってやらずには、震えて飲めなんだでござります。

やっと人心地になった処で、本堂傍の休息所へ連込みました。