Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

せいざ

星座

有島 武郎

Lesen Sie 星座 (せいざ) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 118.460 Zeichen · 235 Bildschirme

Aozora Bunko

ので……」

おせいはそれが崇っているのだと始めて始終が見えきったように思った。

「もっともあれはあれで親切人だから、そのことを根に持つような人柄ではないが、俺は頑固な昔気質だから、どうも寝ざめがようないのだ。俺は困っとるよ……」

と父は膝のまわりを尋ねまわして、別々になっている煙草入と煙管とを拾い上げると、慌てるようにして煙草をつめたが、吸うかと思うと火もつけずに、溜息とともにそれを畳の上に戻してしまった、おせいはおずおず父の顔を窺った。垢染みて、貧乏皺のおびただしくたたまれた、渋紙のような頬げたに、平手で押し拭われたらしい涙のあとが濡れたままで残っている。そこには白髪の三本ほど生えた大きな疣もあった。小さい時、きょうだいで寄ってたかって、おちちだといってしゃぶった疣だ。……思案にあまるというのはこれだろうか。彼女の心はしーんとしたなりで少しも働こうとはしなかった。おせいはひとりでに襟の中に顔を埋めた。無性に悲しくなるばかりだった。

力がなえきってみえた父は、最後の努力でもするように、おせいの方に向きなおって、膝の上に両肱をついて丸っこくかごまった。