Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はる
春
小川 未明
Lesen Sie 春 (はる) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.691 Zeichen · 6 Bildschirme
いつものごとく火ばちにあたって考え込んでいました。すると、毎日のように、あちらの町の方から起こってくるいろいろな音色が、ちょうど、なつかしい、遠くの音楽を聞くように、おじいさんの耳に達してきたのでした。
おじいさんは、だまって、じっとして、その音に耳を傾けていました。すると、このいろいろの音色の中から、ひとつ離れて、細く澄んだ音が、おじいさんの魂を引きつけるように、呼びかけているのが聞こえたのです。それは、笛の音に似ていました。
「あれは、なんの音だろう?」と、おじいさんは、思いました。
おじいさんは、その音を聞いているうちに、だんだん、気持ちがさわやかになってきました。そして、家にばかりいたのでは、気がふさいでしかたがない、町へ出て、歩いてみようという考えが起こったのです。
「寒いけれど、降りもしまいな。」といって、おじいさんは、つえをついて、とぼとぼと外へ出かけました。
いつ歩いてみても、町はにぎやかです。しかし、風が寒いので、通る人々は、道を急いでいました。
おじいさんは、右を見たり、左を見たりしてきますと、四つ辻の角のところで、福寿草を道に並べて売っていました。