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Japanische Klassiker mit Furigana

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とき ところ ひと

時 処 人

岸田 国士

Lesen Sie 時 処 人 (とき ところ ひと) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.739 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

家族の人数は多いほどよろしい。

老人も子供もいるという風景が望ましい。それも、みな達者で、仲よくしているに越したことはない。

そのうちの誰かが、遠方から馳せ参じたという事情があれば、これはもう、正月には持つて来いの景物である。

そこで、今年の元日を最も元日らしく迎えたのは、言うまでもなく、ソ連や中共からの帰還者を交えた日本の何百かの家族だということになろう。

私の両親は紀州生れであつたから、正月料理も関西流であつた。ところが、私の代になると、家内の実家の鳥取米子流にしてもよかつたのを、強いて習慣に拘泥しないわれわれ一流のやり方で、関東、関西をチャンポンにし、時には中国式や欧米風を交えた、珍無類の料理を正月の膳にのせた。

十年前に母親を失つた娘たち二人は、毎年感心に正月を覚えていて、平生は別々に暮しているのを、元日の朝は、ちやんと私のところへ集つて来る。

一昨年は北軽井沢、昨年は伊豆三津浜に、今年は、この小田原の仮寓に、親子三人、例の如く元日の朝の食卓に向つている。(筈である……)

ただ今、私が住んでいる小田原の家というのは、隣りの缶詰工場の異臭と怪音を除けば、斎藤緑雨のいわゆる「海よし、山よし、天気よし」