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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

「おめえの弟は田舎者でもきりりとしていると云うから、素早く江戸の女に魅こまれたのかも知れねえ」と、半七は笑った。「女は浅草とばかりで、居どころを云わねえのだな」

「云いませんでした。次郎兵衛は知っているのでございましょう」

「それから、また別に若けえ女が来たと云うじゃあねえか。それはどうした」

「それは、あの……」と、お霜は云い淀んだように眼を伏せた。

「それはおめえも識っている女だな。おなじ村の者か」

お霜はやはり俯向いていた。

「なぜ黙っているのだ。その女は弟のあとを追っかけて来たのか」と、半七は畳みかけて訊いた。

「いえ、そういうわけでは……」と、お霜はあわてて打ち消した。

「それにしても、おめえも識っている女だろう。名はなんというのだ」

「お磯と申しまして、おなじ村の者ではございますが、家が離れて居りますのと、わたくしどもは久しい以前に村を出ましたのでよくは存じません。親の名を云われて、初めて気がついたくらいでございます。これも江戸へ奉公に出て来て、浅草の方にいるとばかりで、くわしいことを申しませんでした」

「これも浅草か」

「これもやはり弟に逢わせてくれと申しまして、なかなか素直に帰りませんのを、わたくしが叱って追い帰しました」