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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

五

増村の番頭に別れて料理屋を出ると、門の葉柳は雨にぬれてなびいていた。

「まだ降っていやあがる。親分、これからどうします」と、庄太は訊いた。

「お葉の家はあと廻しにして、おれが急に思い付いたことがある」と、半七は歩きながら小声で話した。「増村の息子に訊いても口を結んでいるかも知れねえから、その友達を詮議してみろ。近所に呉服屋や小間物屋の遊び仲間があると云うから、それを訊いて廻ったら大抵は判るだろう。その連中が取巻きに連れ歩いている太鼓持や落語家のうちに、素姓の変っている奴があるか無いか、それを洗ってくれ。お葉に掛け合いを付けるのは、それから後のことだ」

「ようがす。受け合いました」

庄太は二人に別れて立ち去った。

「じゃあ、これで引き揚げですかえ」と、亀吉は少し詰まらなそうに云った。「これじゃあ浅草まで酒を飲みに来たようなものだ」

「その酒も飲み足りねえだろうが、まあ我慢しろ。これでお城の一件もどうにか当たりが付きそうに思うのだが……」

「そうですかねえ」

「まだ判らねえか」

「判りませんねえ」

「じゃあ、まあ、ぶらぶら歩きながら話そうか」

ふたりは吾妻橋の袂から、往来の少ない大川端へ出て、傘をならべて歩いた。