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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

「へえ。実は町内の人に誘われまして……」と、石松はもじもじしながら云った。「講中と一緒に身延へ御参詣にまいりました」

「成程ここは法華だね。身延まいりは御信心だ。そうして、いつ立ったのだね」

「きのうの朝、立ちました」

「それじゃあすぐには帰るめえ」

「帰りは富士川下りだと云っていました」

「ことしの正月に、石町の金蔵を捕りに行ったのは、誰だね」と、半七は訊いた。

「あのときに親分と一緒に行ったのは、駒吉とわたくしです」と、石松は答えた。

「金蔵というのはどんな奴だ」

「三十二、三で色のあさ黒い、痩せぎすな奴です。屋根の上の商売をしていただけに、身の軽い奴だそうで、番屋に連れて行かれた時にも、おれは酔っていたから手めえ達につかまったのだ。屋根の上へ一度飛びあがりゃあ、それからそれへと屋根づたいに江戸じゅうを逃げて見せるなんて、大きなことを云っていました」

その捕物の前後の話などを聞いて、半七は一旦ここを出ると、傘はいよいよお荷物になって、薄い月影が洩れて来た。ここまで来たついでに神明前をたずねてみようと、彼は雨あがりのぬかるみを踏んで、さつきの門口へ行き着くと、小さい暖簾をかけた店の右側に帳場がある。