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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

彼はおぎんが品川に勤めている頃の馴染であった。

「この坊さんは斯う見えても、なかなか口がうまいので、あたしばかりじゃあ無い、大勢の女が欺されたんですよ」

なにか昔の恨みがあると見えて、おぎんは遠慮なしに畳みかけるので、教重はいよいよ赤面した。兼松も勘太も笑い出した。

「そんなに弱い者いじめをするなよ」と、兼松は云った。「二朱銀一つだって、ちょろまかせば罪人だが、今夜のところは眼こぼしにしてやる。早くうちへ帰って、亭主の看病でもしろ」

「はい、はい。ありがとうございます」

おぎんは喜んで帰った。

悔悟している教重を寺社方へ引き渡すのも可哀そうだと思って、兼松は寺の役僧や開帳の世話人らに内分の計らいを云い聞かせると、彼等も異議なく承知した。こんなことが世間に知れ渡ると、寺の迷惑にもなり、開帳の人気にもさわるからである。小判と二朱銀は夜叉神堂から発見されたが、その盗賊は知れないと云うことに発表された。

それに尾鰭を添えて、こんな噂をするものが出て来た。

「兜の小判や二朱銀をぬすんだ泥坊は、夜叉神堂の前まで来ると、急に体がすくんで動けなくなったので、盗んだ金をお堂の縁に置くと、再び歩かれるようになったそうだ」