Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
自分の育った甲府には、おふくろがまだ達者でいる。ひとまず其処へ身を隠そうと云うことにして、お大に二百両の金をぬすみ出させ、その一割の二十両だけをお大に持たせて、残りの百八十両は自分が預かりました。二人が一緒に出ては直ぐに覚られるから、おまえは一と足さきに出て、府中宿の友蔵の家に待ち合わせていてくれ。私はあとから尋ねて行くと、うまく瞞してお大を出してやる。闇祭りの日には江戸や近在の参詣人が大勢集まって来るから、却っていいと云うので、五月五日にお大をこっそり落としてやりました。
お大は男にだまされて府中へ行き、友蔵の家で待ち合わせていたが、幾次郎は来ない。その翌日になっても姿を見せない。それも道理で、幾次郎は最初から一緒に駈け落ちをする気はない。女のふところには二十両の金を持たせてあるから、それを巻きあげた上でどうとも勝手に始末してくれと、友蔵に頼んである。実にひどい奴もあるものです。
それを知らずに持っているお大にむかって、友蔵はいよいよ本性をあらわしましたが、自分に駈け落ちの弱味があるから、お大はじたばたすることも出来ない。ふところの二十両は早速にまきあげられて、その上に友蔵の慰み物です。