Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
「ふうむ」と、半七も首をかしげた。「仕様のねえ奴だな」
「まったく仕様のねえ奴らで、どうにも斯うにも手の着けようがありませんよ」と、云いかけて亀吉は思い出したように声を低めた。「唯ひとつ、こんな事を小耳に挟んだのですが……。なんでもひと月ほど前の事だそうで、門前町のはずれに住んでいる塩煎餅屋のおかみさんが、茗荷谷の方へ用達しに出ると、その途中で花星のお住を見かけたのですが、お住は二十歳ぐらいの小綺麗な田舎娘と一緒に歩いていたそうです」
「その田舎娘というのは縛られていた女か」と、半七はあわただしく訊き返した。
「さあ、それが確かに判らねえので……」と、亀吉は小鬢をかいた。「煎餅屋のかみさんは例の一件を聞いた時、そんなものを見るのも忌だと云って、近所でありながら覗きにも行かなかったので、同じ女かどうだか判らねえと云うのですよ。もし同じ人間なら面白いのですが……」
「同じ人間だろう。いや、同じ人間に相違ねえ」
「そうでしょうか。かみさんの話じゃあ、お住は薄あばたこそあれ、容貌は悪くねえ。連れの娘はあばたも無し、容貌もいい、顔立ちが肖ているので、ちょいと見た時には姉妹かと思った……」