Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.831 Zeichen · 396 Bildschirme
「それで、黒沼の家はどうなるでしょう」と、お由は又訊いた。
「今度こそは断絶だろうな」と、長八は再び溜め息をついた。「先月の時にも表向きにすればむずかしかったのだが、伝兵衛急病ということにして先ず繋ぎ留めたのだ。それは組頭も知っている。その矢さきへ又今度の一件だ。養子は家出する、家付きの娘は自害する。それではどうにも仕様があるまい」
「いっそ先月の時に、おとなりの家が潰れてしまったら、こんな事にもならなかったのでしょうに……」と、お由は愚痴らしく云った。
「今更そんなことを云っても仕方がない。なにしろ娘が悪いのだ。幸之助も悪いが、お北も悪い。つまりは両成敗で型を付けるよりほかないのだ。おれはもう覚悟している。おまえ達もそのつもりでいろ」
お由は無言で眼を拭いた。長三郎も黙って聴いていると、父はやがて伜の方へ向き直った。
「今も云い聞かせた通りの次第だが、おれは勤めのある身の上だ。御用をよそにして娘のゆくえを尋ね歩いてはいられない。おまえは部屋住みだ。これから江戸じゅうを毎日探し歩いて、姉の隠れ場所を見つけて来い。途中で出逢ったらば、無理に連れて帰って来い」