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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

新らしい味方をみつけ出して、喜平は新らしい勇気が出た。

「じゃあ。勝さん。ほんとうに行くかえ」

「きっと行くよ。嘘は云わねえ」

その詞のまだ終らないうちに、二人のうしろに立てかけてあった大きい材木が不意にかれらの上に倒れて来た。それに頭を撃たれれば勿論、背中や腰を撃たれても定めて大怪我をするのであったが、さすがに商売であるだけに、喜平も勝次郎もあやういところで身をかわした。ほかの者もおどろいて一度に飛び退いた。

「どうしてこの丸太が倒れたろう」

人々は顔を見あわせた。しかもその材木が偶然かも知れないが、あたかも今夜ふたたび清水山へ探索にゆこうと相談している二人の上に倒れかかって来たということが、大勢の胸に云い知れない恐怖を感じさせた。今まで強がっていた勝次郎の顔は俄かに蒼くなった。喜平もしばらく黙っていた。

「さあ、そろそろ仕事に取りかかろうか」と、そのなかで一番年上の大工は煙管をしまい始めた。

「喜平さんも勝公も、まあ、詰まらねえ相談は止した方がいいぜ」

どの人もそれぎり黙って、めいめいの仕事にとりかかった。夕方に仕事をしまって大工たちがみな帰ったときに、勝次郎も消えるように姿を隠した。