Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
そんなわけですから、お鎌はみんなの悪事を承知しているどころか、そいつらが盗んで来た品物を択り分けて、賍品買や湯灌場買なぞに売り捌いていたんですが、近所の者は誰も気がつかなかったと見えます」
「虚無僧は何者です。やっぱり長崎の生まれですか」
「いや、これは長崎じゃありません。二人とも北国筋の浪人だと云っていたそうですが、本当の身許はわかりません。ひと通りの武芸は出来たようですから、ともかくも大小をさした人間の果てには相違ありますまい。二人は兄弟でもなく、叔父甥でもなく、ひとりは石田、ひとりは水野と云っていたそうですが、もちろん偽名でしょう。どこでどう知り合いになったのかも知りませんが、石田と水野も竜濤寺の仲間入りをして、前にも云ったように、大きい町人や旗本屋敷を荒らし廻っていたんです。そうして幾年のあいだは、うまく世間の眼を晦ましているうちに、ここに一つの捫著が起りました」
「おまんという女の一件ですか」
「あなたも若いだけに、そういう方へはすぐに神経が働きますね」と、老人は笑った。「お察しのごとく、そのおまんが捫著の種で……。こいつは長崎の女郎あがりで、十九の年に大阪の商人に請け出されて行ったそうですが、間もなく店の若い者と一緒に駈け落ちをして、途中で捨てたのか捨てられたのか、ともかくも自分ひとりで江戸へ出て来