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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

「三十二三で、小粋な女だそうだね」

「今は堅気のおかみさんでも、若い時にゃあ泥水を飲んだ女じゃあないかと思われました。木綿物じゃあありますが、小ざっぱりした装をして……。まあ、見たところ、困る人じゃあ無さそうでしたね」

「困る筈はねえ。金の棒をかかえている位だ」と、幸次郎は笑った。「まあ、その晩のことを親分にひと通り話してくれ」

二

「一体、その女は自分で飛び込んだのか、粗相で落ちたのか、誰かに突き落されたのか、おめえに心当りはねえのかね」と、半七は訊いた。

「それはきのうも検視のお役人から御詮議がありましたが、まったく何も心当りが無いのです。わたくしは唯、ざぶんという水の音を聞いただけで、すぐに提灯を持って出ましたが、男か女か判らないので……」

久八は少し曖昧に答えた。身投げを見付けたらば直ぐに救うのが橋番の役であるが、今や欄干に手をかけた者を留めることはあっても、すでに飛び込んでしまった者を救い揚げることは滅多に無い。久八も水音におどろかされて一旦は出て行ったものの、もう遅いと諦めて、いい加減に引っ返したらしいのである。しかもそれが女であると判って、彼もいささか気が咎めないでも無かった。