Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
江戸へは一昨年の春頃から出て来たということです」
お光は更に半七の問いに対して、宗兵衛はことし四十歳、女房のお竹は三十三歳、夫婦のあいだに子供は無く、田町の家はお由という山出しの女中と三人暮らしである。他国者だけに、江戸には身寄りも無いらしく、かつて親類の噂などを聞いたことも無いと云った。
「そこで、その蝋燭の一件だが……」と、半七はまた訊いた。「それに就いて何か聞いたことがあるかえ」
「二日の晩に初めて聞いたので……。それまでに誰もそんな話をしたことはありませんでした」
「そうか。じゃあ、きょうはまあこの位でよかろう。おっ母にもあんまり心配するなと云って置け」
「ありがとうございます」
「宗兵衛という旦那が来ても、きょうのことは決してしゃべっちゃあならねえ。詰まらねえおしゃべりをすると飛んだ係り合いになるぞ」
半七はよく云い含めてお光を帰した。
「ねえ、親分。あの女は旦那という奴に内通しやあしませんかね」と、幸次郎は云った。
「なに、奥山の茶屋女が慾得ずくで世話になっている旦那だ。心から惚れているわけでもあるめえ。それにしても、宗兵衛という奴を早く引き挙げなけりゃあならねえ。