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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

「鶏が人にかかるというのは、まんざら無いことでもございませんが、わたくし共では初めてでございます。この通りのお客商売でございますから、一度でもそんな事があれば、決して鶏なぞを飼いは致しませんが、どうしてあの鶏が……あんな様子のいい女のかたに……。まったく訳が判りません。これからも何をするか知れませんから、いっそ男どもに云いつけて、絞めさせてしまおうかと思って居ります」

「あの鶏は前から飼ってあるのかえ」と、半七は又訊いた。

「はい。昨年の五月頃だと覚えて居ります。十羽ほどの鶏を籠に入れて、売りに来た者がありまして、雌鶏と雄鶏のひと番いを買いましたが、雌鶏の方は夏の末に斃ちてしまいまして、雄の方だけが残りました。それでもほかの鶏と仲良く遊んで居りまして、ふだんは喧嘩なぞをした事もありませんでしたが、不意に気でも違ったように暴れ出して、人にこそよれ、女のお客さまに飛びかかって、あんな怪我をさせまして……。なんとも申し訳がございません」

「その鶏を売りに来た男というのは、始終ここらへ廻って来るのかね」

「時々に参ります。なんでも百姓の片手間に鶏を買ったり売ったりしているのだそうで……」