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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

その稲荷さまの近所に屋敷を持っている塚田弥之助という六百石の旗本の奥さまで、お千恵さんという人でした」

「そんな身分の人がどうして鮫洲の金造という奴の家に来ていたんですか」

「それには仔細があります。その塚田弥之助というのは、今年二十二の若い人で、正月いっぱいに江戸を引き払って甲府勤番ということになりました。仕様のない道楽者であるために、いわゆる山流しで甲州へ追いやられたんです。就いては自分の屋敷を他人に譲り、そのほかの家財なども売り払って百両ほどの金をこしらえ、いよいよ二十八日には江戸を立つという間際になって、奥様のお千恵さんはお名残りに湯島の天神さまへ御参詣して来ると云って、二十五日のひる過ぎに屋敷を出て、途中で女中を撒いてしまって、ゆくえ知れずになりました。奥様も奥様だが、殿様も殿様で、これも江戸のお名残りだというので吉原へ昼遊びに行っている。その留守中に奥様は家出というのですから、屋敷は乱脈でお話になりません。お千恵さんというのは十六の秋にこの屋敷へ縁付いて来て、あしかけ四年目の十九で、夫婦のあいだには子供はない。亭主は道楽者で、内を外に遊び歩くためでもありましょうが、お千恵さんはいつか自分の屋敷の若侍の安達文次郎という者と密通していて、今度の甲府詰めを機会にかの百両をぬすみ出して、二人は駈け落ちを