Japanische Klassiker mit Furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
いっそ殺したらよかったかも知れませんが、それを食うのも心持が悪し、殺して捨てるのも惜しいというわけで、捨て売りに売ったのが因果、大森の茶屋で不思議にめぐり逢って、飛んだ事になりました。お六もその鶏に見覚えがあるので、自分に飛びかかって来た時には、はっと思ったと云っていました。それにしても、安蔵の死ぬ五、六日前に買った鶏がどうして旧主人のかたきを討とうとしたのか。世間の人の知らないお六と勇二の秘密を、どうしてこの鶏が知っていたのか。唯なんとなくお六と勇二が憎いように思われたのか。それとも別に仔細があるのか。鶏の料簡は誰にも判りませんから思い思いに判断するのほかはありませんが、恐らく死んだ亭主の魂が鶏に乗憑ったのでしょうと、お六は恐ろしそうに云っていました。お六ばかりでなく、昔の人はとかくにそんなことを云いたがりますが、実際はどんなものでしょうか。なにしろ不思議といえば不思議です。
塚田の屋敷では奥さまの家出、家来の逐電、おまけに路用の百両が紛失しては、甲州へ出発することも出来ず、さすがの殿様も途方にくれ、屋敷の者共はただ茫然としているところへ、町奉行所からの沙汰があって、金は無事に戻ったので、まずほっとしたわけです。