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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme

Aozora Bunko

「おい、半七、おめえは何か見付け出したか。この一件をどう鑑定する」と、徳次はあるきながら訊いた。

「さあ、駈け出しのわたし等にゃあよく判りませんが、お節という嫁は生きているのでしょうね」

「そうだ、生きているに違げえねえ」と、徳次はうなずいた。

「鍋久の土蔵から金を持ち出したのも、お節が自分で盗んだのか、同類の手引きをして盗ませたのか、二つに一つでしょうね。それが露顕そうになって来たので、気ちがいの真似をして飛び出したのだろうと思います。品川の奴が怪談がかりで片袖をとどけて来たのも、お節がほんとうに死んだと思わせる狂言で、きっとお礼をすると云ったなぞと巧い謎をかけて、行きがけの駄賃に十両せしめて行ったのでしょうね」

「むむ。そこで、久兵衛を殺したのは誰だと思う」と、徳次はまた訊いた。

「それがむずかしいので、私もさっきから考えているのですが、なにしろ下手人はお節じゃあありますまいね。お節ならば自分の剃刀を使いそうなものだが……。それとも自分の剃刀は切れが悪いので、人殺しをするために新らしい刃物を買ったのでしょうか。第一、お節が亭主を殺すほどの事はねえ、ただ気ちがいの真似をして川へ飛び込んでしまえば好さそうに思うが……。