Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(四)
岡本 綺堂
Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(四) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 217.272 Zeichen · 434 Bildschirme
喜平は番頭に叱られ、茂八は主人に叱られたのであるが、それが近所にも知れ渡って、自分たちが弱虫であるように云いはやされるのが、如何にも残念でならないので、どうかして自分たちをおびやかした獣の正体を見あらわしてくれようと、二人は相談の上でまた懲りずまに清水山探検を試みた。今度は獣を捕らえるのが目的であるので、かれらは魚と鼠を餌にして、灌木と枯れすすきのあいだへ罠をかけておくと、三日目の夜に果たして四尺あまりの獣がその罠にかかった。獣は鼬によく似たもので、黄いろい毛と長い尾を持っていた。おそらくは貂であろうと判断されたが、それほどの大きい貂は滅多にあるものではないというので、所詮は得体のわからない一種の怪獣と見なされてしまった。そうして、清水山に怪異があるというのは、こんな怪獣が棲んでいる為であろうということになった。その正体を見とどけた喜平らは岩見重太郎の二代目とまでは行かなかったが、ともかくも弱虫の汚名をすすぐことが出来たので、大手を振って町内を押しあるいた。怪獣のゆく末は説明するまでもない。かれは両国の見世物小屋に晒され、柳原の清水山に年を経たる九尾の怪獣の正体はこれでございとはやし立てられて、興行師のふところを余程ふくらませた。