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Japanische Klassiker mit Furigana

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とけいやしきのひみつ

時計屋敷の秘密

海野 十三

Lesen Sie 時計屋敷の秘密 (とけいやしきのひみつ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.481 Zeichen · 74 Bildschirme

Aozora Bunko

久しぶりの報時

「なあんだ、あれは、時計が鳴りだしたんだ」

「えッ、時計か、ほんとか」

「時計だよ、時計はさっきから動いていた、だからちょうどいいところへ来れば、音をたてて鳴りひびくはずだ」

「三つうったね、三時だ」

「そうだ、三時だ、ほんとうの時間は、今何時ごろだろうか」

「やっぱり三時ごろじゃないかな」

「気味のわるい音だね、この時計台の時計のひびきは……」

そういっているとき、つづいて思いがけないことが起った。

それは、さっき見つけた空気穴らしい小窓のふたが、ひとりでに、ぱっとあいた。そしてそこから、さっとあかるい光線がさして来た。

「あ、あの窓があいたよ」

「だれが、あけたんだろうか」

「みんな警戒するんだ、きっと、このあと、なにか起るぞ」

五井が叫んだ。

「ほら、もうなにか起っているよ、そこの壁が動いている」

四本の声だ。

「え、壁が動いているって」

「そうだ、窓の左手の壁だ、壁全体が上へあがって行く」

「あ、そうだ。みんな、うしろへ下れ、危険だぞ」

五井は、みんなを壁と反対のうしろへ下げた。その間にも壁は音もなく上にあがってゆく、そのむこうに何があるのか、あいにく、その奥はまっくらで、何の形もみとめることができなかった。