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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらしのなか

暴風雨の中

山本 周五郎

Lesen Sie 暴風雨の中 (あらしのなか) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.339 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

もお幸も、まさ公も、……似たところなんぞこれっぽっちもありゃあしねえ、まるで違う、まるっきり違ってるんだ」

「それがあの女たちの罪か」

「そのうえおらあ気がつくんだ」三之助は独り言のように云った、「あの女たちは、おれといっしょにいるとだめになる、まるでおれのやくざな火が移りでもするように、だんだんとだめな女になるのがわかるんだ、それが堪らなかった、どっちの罪かあ知らねえ、それがおれには見ていられなくなる、どうにも別れずにはいられなくなるんだ」

「笑あせるな」男は喚いた、「云わせとけばいい気になって、洒落たようなことをぬかすな、この野郎」

男は平手で三之助の頬を殴った。そのとき隣りの部屋から、娘がそっとこちらへ出て来た、佐平という男には見えなかった。三之助には見えた。佐平はそっちへ背を向けていた、彼は片手で三之助の衿を掴み、さらに三つばかり平手打ちをくれた。

「泥棒にも三分の理というが、てめえのは一分の理もありゃあしねえ、自分ひとりが善いつもりでいやあがって、そんな根性だから」

三之助があっと云った。

娘は男のうしろへ忍び寄って、持っている櫂をふりあげたのである、男のうしろに立って、両手で大きくふりあげて、力まかせにその櫂を打ちおろした。