Japanische Klassiker mit Furigana
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しょをあいしてしょをもたず
書を愛して書を持たず
小川 未明
Lesen Sie 書を愛して書を持たず (しょをあいしてしょをもたず) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.379 Zeichen · 7 Bildschirme
こうした批評眼を有しないものならば、また、読書子の資格のなきものです。
雑誌に載った時は、読みたいとも思わなかったのが、単行本となって、あらわれて、はじめて一本を購って、読むということがあります。綜合雑誌の中に混っては埋れて個性的な感じを与へなかったのが、独立して、真価を発するのを見れば、本来から、其種に別があり、雑誌向のものがあるような気がします。
ジャナリズムの舞台として、雑誌は新聞に近き性質のものです。机上に置いて玩味し、黙読し考うるのは、むしろ書物そのものが持つ特性でありましょう。私などどうしても、書物を読んで、それから得た知識でなければ、真に身にならない気がします。一つは雑誌であると、百貨店へ行ったように他へ気が散るからであります。
しかし、雑誌は、決して、軽んぜらるべきものではない。雑誌の価値は、古くなればなる程出て来るものです。この点に於て、書物と対蹠的の感じがします。
この理由は、個人の研究や、創造はいかに貴くとも幾十年の間も、その光輝を失わぬものは少ないけれど、これに反し、集団の行動は、その動向を知るだけでも時代が分るためです。