Japanische Klassiker mit Furigana
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つきのせかいたんけんき
月世界探険記
海野 十三
Lesen Sie 月世界探険記 (つきのせかいたんけんき) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.351 Zeichen · 29 Bildschirme
「密航者だ。……この男がいるせいで、この艇が一向計算どおり進行しなかったんだ。なぜ君はわれわれの邪魔をするんだ。君は一体誰だい」
「まあそう怒らないで、連れていって下さいよ、僕は新聞記者の佐々砲弾てぇんです。僕一人ぐらい、なんでもないじゃないですか」
この不慮の密航者をどうするかについて、艇では大議論が起った。もう地球から十二万キロも離れては、彼を落下傘で下ろすわけにも行かなかった。そんなことをすれば死んでしまうに決っている。艇長は云った。
「このまま連れてゆくか、それとも引返すかどっちかだ。連れてゆくのなら、食料品が足りないから、今日から皆の食物の分量を四分の一ずつ減すより外ない」
真先に反対したのは、猿田飛行士だった。
「密航するなんて太い奴だ。構うことはない。すぐに外へ放り出して下さい。たった一つの楽しみの食物が減るなんて、思っただけでもおれは不賛成だ」
といって、頬をふくらませた。ミドリは引返すことに反対した。艇長は遂に云った。気の毒ながら、この向う見ずの記者に下艇して貰うより外はないと。すると先刻からジッと考えこんでいた進少年が大声で叫んだ。