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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼうがくととうきょう

望岳都東京

木暮 理太郎

Lesen Sie 望岳都東京 (ぼうがくととうきょう) von 木暮 理太郎 (こぐれりたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.243 Zeichen · 61 Bildschirme

Aozora Bunko

正月の十一日に梅沢君が来て其話をして、夫は荒川岳であると主張した。自分は大に慌てざるを得なかった。それから四日目の快晴の日に兼ねて目指していた愛宕山の塔に登って見ると、果せる哉小仏峠の真上に当って特有なピラミッド形に儼然と雪の姿を顕して居るのは、紛うようも無い荒川岳である。右からは白峰山脈が、大菩薩連嶺の南端に在る滝子山の横腹から、恐ろしく刃渡りの長い大薙刀を上向きに切先鋭く突き出して、あたりの山を近付けまいと威嚇している。樺色を帯びた雪の中に、五、六本の黒ずんだ襞が焼刃の匂かと物凄い、其坂刃の高まった所は、陸測五万の大河原図幅に二八一二米とある地点(白河内岳)だ。丁度其辺で荒川岳の右の尾根が薙刀の刃先に懸けられてポツンと途切れている。左に曳いた尾根は二九四〇米の小凸起を擡げた後、恐らく白峰山脈の二七一七米とある峰(笹山)と、すれすれに紙鳶の糸のような雪の線を残して、近い小仏峠の城山の真上迄来ると、蝙蝠岳がのそりと顔を出す。其左の翼が高尾山の上で、ちょいと爪を懸けて居るらしい白い点は小河内岳ではあるまいか。

此処から見ると悪沢岳は、本社ヶ丸と御坂山脈の黒岳との間に、頂上から左の斜面へかけての一部分をちらと見せている許りであるが、更に胸をドキ付かせたものは、三峠の毛無山の左の裾が、朝日山(赤鞍岳)の北に在る