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Japanische Klassiker mit Furigana

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きのこせっぽう

木の子説法

泉 鏡花

Lesen Sie 木の子説法 (きのこせっぽう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.107 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

中にも落第の投機家なぞは、どぶつで汗ッかき、おまけに脚気を煩っていたんだから、このしみばかりでも痛事ですね。その時です、……洗いざらい、お雪さんの、蹴出しと、数珠と、短刀の人身御供は――

まだその上に、無慙なのは、四歳になる男の児があったんですが、口癖に――おなかがすいた――おなかがすいた――と唱歌のように唱うんです。

(――かなしいなあ――)

お雪さんは、その、きっぱりした響く声で。……どうかすると、雨が降過ぎても、

(――かなしいなあ――)

と云う一つ癖があったんです。尻上りに、うら悲しい……やむ事を得ません、得ませんけれども、悪い癖です。心得なければ不可ませんね。

幼い時聞いて、前後うろ覚えですが、私の故郷の昔話に、(椿ばけ――ばたり。)農家のひとり子で、生れて口をきくと、(椿ばけ――ばたり。)と唖の一声ではないけれども、いくら叱っても治らない。弓が上手で、のちにお城に、もののけがあって、国の守が可恐い変化に悩まされた時、自から進んで出て、奥庭の大椿に向っていきなり矢を番えた。(椿ばけ――ばたり。)と切って放すと、枝も葉も萎々となって、ばたり。