Japanische Klassiker mit Furigana
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きのこせっぽう
木の子説法
泉 鏡花
Lesen Sie 木の子説法 (きのこせっぽう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.107 Zeichen · 34 Bildschirme
中にも、こども服のノーテイ少女、モダン仕立ノーテイ少年の、跋扈跳梁は夥多しい。……
おなじ少年が、しばらくの間に、一度は膝を跨ぎ、一度は脇腹を小突き、三度目には腰を蹴つけた。目まぐろしく湯呑所へ通ったのである。
一樹が、あの、指を胸につけ、その指で、左の目をおさえたと思うと、
「毬栗は果報ものですよ。」
私を見て苦笑しながら、羽織でくるくると夏帽子を包んで、みしと言わせて、尻にかって、投膝に組んで掌をそらした。
「がきに踏まれるよりこの方がさばさばします。」
何としても、これは画工さんのせいではない――桶屋、鋳掛屋でもしたろうか?……静かに――それどころか!……震災前には、十六七で、渠は博徒の小僧であった。
――家、いやその長屋は、妻恋坂下――明神の崖うらの穴路地で、二階に一室の古屋だったが、物干ばかりが新しく突立っていたという。――
これを聞いて、かねて、知っていたせいであろう。おかしな事には、いま私たちが寄凭るばかりにしている、この欄干が、まわりにぐるりと板敷を取って、階子壇を長方形の大穴に抜いて、押廻わして、しかも新しく切立っているので、はじめから、たとえば毛利一樹氏、自叙伝中の妻恋坂下の物見に似たように思われてならなかったのである。