Japanische Klassiker mit Furigana
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すだま
木魂
夢野 久作
Lesen Sie 木魂 (すだま) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.668 Zeichen · 46 Bildschirme
のみならずその声が彼にとっては実にたまらない、身を切るような痛切な形式でもって襲いかかりはじめたので、彼はモウその声に徹底的にタタキ付けられてしまって、息も吐かれない眼に会わせられることになったのであるが、しかも、そんな事になったそのソモソモの因縁を彼自身によくよく考え廻わしてみると、それはどうやら彼の亡くなった妻の、異常な性格から発端して来ているらしく思われたのであった。
彼の亡くなった妻のキセ子というのは元来、彼の住んでいる村の村長の娘で、この界隈には珍らしい女学校卒業の才媛であったが、容貌は勿論のこと、気質までもが尋常一様の変り方ではなかった。彼が堂々たる銀時計の学士様でいながら、小学校の生徒に数学を教えたいのが一パイで、無理やりに自分の故郷の小学校に奉職しているのに、その横合いから又、無理やりに彼の意気組に共鳴して、一所になる位の女だったので、ただ子供に対する愛情だけが普通と変っていないのが、寧ろ不思議な位のものであった。つまり極度にヒステリックな変態的女丈夫とでも形容されそうな型の女であったが、それだけに又、自分の身体が重い肺病に罹っても、亭主の彼に苦労をかけまいとして、無理に無理を押し通して立働らいていたばかりでなく、昨年の正月に血を喀いてたおれた時にも、死ぬが死ぬまで意識の混濁を見せなかっ