Japanische Klassiker mit Furigana
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すえっこ
末っ子
山本 周五郎
Lesen Sie 末っ子 (すえっこ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.564 Zeichen · 55 Bildschirme
父親はやっぱり婿だそうで、会ったのは母と娘だった。娘の年は十七。母親に似て躯つきは小柄であるが、縹緻もかなりいいし、しとやかで、いつも眼に微笑を湛えているという感じだった。婿養子にどうかと云われたのは、母娘に会ったあとの話で、先方はひどく乗り気だと聞いたが、平五はきっぱり断わったのであった。
「姉さんはそう云いますがね、杢さんの相手だって結婚するまえはよかったんですよ」と平五が云った、「それが子を一人産むとすっかり変ってしまった、二人の友達のほうも似たりよったりです、結婚するまえはしとやかに楚々としていて、それが祝言してしまえばがらっと変るんですからね、小糠三合持ったらという俗言は決して誇張じゃありませんよ」
「それならそれでいいけれど、ではいったいどうするつもりなの、一生部屋住でくらすつもりなんですか」
「だから金を溜めてるんです」と云って彼は米良を見た、「五十両あれば御家人の株が買えますからね」
平左衛門はちょっと黙っていて、それから静かに、「それは深謀遠慮だな」と云った。
「いろいろ当ってみると、五十両あれば買えそうなんです」と平五は云った、「侍の値打もさがったものですが、町人だとまた話は違うんですね、こっちが侍ならそのくらいでも相談になるらしいんですよ」