Japanische Klassiker mit Furigana
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ほんじょみぞれがし
本所霙河岸
山本 周五郎
Lesen Sie 本所霙河岸 (ほんじょみぞれがし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.115 Zeichen · 24 Bildschirme
省吾の眼がきらりと光った。
「千之助、あの脇差は先生から頂いた、と云ったな。……馬鹿者! あれはきさまたちが野試合に出たあとで佐渡屋が持参したものだぞ、あれは先生と一緒に焼けたはずのものなんだ、それがどうしてきさまの手にある?」
「…………」
千之助の顔が紙のように白くなった。
「あの夜ここへ戻らぬきさまが、どうして兼元を持っているんだ、千之助ッ、きさま――先生を斬ったな!」
かっと喚んで千之助が打込んだ。しかし省吾が左へ体を開いたと思うと、千之助は烈しく床の上へ転倒する。――はね起きようとする首筋を、省吾は力任せに踏みつけながら、
「動くな!」
と絶叫した。「先生ほどの人物が火に巻かれてお果てなさるはずはない、拙者はそう思ったから身をし、酔いどれと偽って巷の噂を聞き歩いたのだ、――計らずも鳶の者が酒に酔って先生の御遺骸に刀傷があったと口を滑らせたのを聞き、ゆうべそやつを取糺したのだ、きさまが梁に打たれた傷だと十両与えて鳶の口を塞いだことも聞いた、……だが動かぬ証拠は兼元の脇差だぞ」
千之助は獣のように呻きながら身をもだえた。――省吾はなおも力を籠めて踏みつけ、