Japanische Klassiker mit Furigana
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ザボンのはなのさくころ
杉田久女随筆集
杉田 久女
Lesen Sie 杉田久女随筆集 (ザボンのはなのさくころ) von 杉田 久女 (すぎたひさじょ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.008 Zeichen · 31 Bildschirme
足袋つぐやノラともならず教師妻 久女
前の句の明るく享楽的なのに比し此句はくすぶりきった田舎教師の生活を背景としている。暗い灯を吊りおろして古足袋をついでいる彼女の顔は生活にやつれ、瞳はすでに若さを失っている。過渡期のめざめた妻は、色々な悩み、矛盾に包まれつつ尚、伝統と子とを断ちきれず、ただ忍苦と諦観の道をどこ迄もふみしめてゆく。人形の家のノラともならずの中七に苦悩のかげこくひそめている此句は、婦人問題や色々のテーマをもつ社会劇の縮図である。乳責りなく児、葱ぬく我、足袋つぐ妻の句は作者の境遇がうみ出した生活の為めの作句である。世紀末の幽うつ、悩ましさ逃れがたい運命観をさえ裏付けているが、同じ生活境遇のうみ出した句でも、二の替、カルタ、花疲れ等の句は、近代生活の明るさ華やかさ気分等を取扱って、明らかに思想生活の明暗二方面を描き出している。
お手打の夫婦なりしを衣更 蕪村
あるほどの伊達しつくして紙衣かな 園女
など、昔の戯曲的な中にも太平のゆとりある句に比較して、著しい時代の差異を見る。切迫強烈深刻は近代のものである。
二 近代写生の特色