Japanische Klassiker mit Furigana
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ザボンのはなのさくころ
杉田久女随筆集
杉田 久女
Lesen Sie 杉田久女随筆集 (ザボンのはなのさくころ) von 杉田 久女 (すぎたひさじょ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.008 Zeichen · 31 Bildschirme
次の凍蝶と病蝶とを対比するに凍て蝶が散りしく葉桜の霜に横わっている光景よりも桜の霜を身の終りとして凍ったという作者の蝶をいたむ主観が勝っている。一方のは石上に翅を平らにして、もはや飛ぶ力もない病蝶をじっと凝視している。病蝶に対する何らの主観も読まず、只目に映じる色彩、形、実在の真を明確に描写せんと努力するのみである。秋蝶の句は漆黒にうすれた秋蝶の性質を写す。
灯取虫うづまくと見し目に花一輪 あふひ
灯におぢて鳴かず広葉の虫の髭 せん女
盃をとりやる中や灯取虫 多代女
月代や時雨の中の虫の声 千代女
灯取虫が灯の周囲をめまぐるしく渦巻くよと見ている目に、赤い花一輪が映ったという瞬間的写生で、中七字に近代的特色を見る。動かぬ広葉の虫の髭に目をとめる写生句。之を、灯取虫に盃のやりとりを配し、時雨の中の虫時雨を月代に配せる昔の情景句に比して近代句は動的であり精緻をきわめている。
葡萄粒をわたりくねれる毛虫かな あふひ
怒り蛇の身ほそく立ちし赤さかな 同
白豚や秋日にすいて耳血色 久女
美しい葡萄粒を這いくねる毛虫。鎌首をあげ身細く怒り立つ蛇の赤さ、秋日にすきとおる白豚の耳の真紅色。