Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
むらのせいこうしゃ
村の成功者
佐々木 邦
Lesen Sie 村の成功者 (むらのせいこうしゃ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.883 Zeichen · 84 Bildschirme
「はゝあ」
「その上宿屋は此方持ちさ。今度のは助手共に四人だろう? 桝屋へ泊っている。一寸待ち給え」
と睦さんは小川の岸へ寄って、鉤を一本上げたが、何もかゝっていなかった。
この置鉤というのは極めて原始的の漁法である。余り上手下手がない。道具は二尺ばかりの細い竹竿に麻糸と鰻鉤で、丈夫一式に拵えてある。夕刻蚯蚓の太い奴をつけて岸から川の中へ垂らして置くと、夜分鰻や鯰がガブリと食って引っかゝる。竿が岸に差してあるから、暴れても逃げられない。その中にひょろ長い体に糸が絡んで動けなくなる。それを朝行って取っ占めて来る。尤もこれは理論で、実際は蚯蚓を寄進につくことの方が多い。
「鑑定が及第すれば何うなるんですか?」
と卓造君は置鉤に頓着なく尋ねた。
「何にもならない。今までだって始終及第している」
「それじゃ一遍見て貰えば沢山じゃありませんか?」
「そこが病気さ。二年に一度宛技師を呼んで、こゝは有望ですよと言って貰わなければ虫が治まらない」
「技師は鑑定丈けで工事をやらないんですか?」
「金主がつかなければ駄目さ。水力電気は生やさしい資本じゃ行かないからね」
「睦さん」
「何だい?」