Japanische Klassiker mit Furigana
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むらのせいこうしゃ
村の成功者
佐々木 邦
Lesen Sie 村の成功者 (むらのせいこうしゃ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 40.883 Zeichen · 84 Bildschirme
しかし徳をした」
「実際ですな」
「大きな拾い物さ。角町とは較べものにならなかった貧乏町が鉄道のお蔭であの通り発展したんだからね。中学校女学校は無論のこと商業学校まである上に今度また農学校を取ってしまった。角町は近頃女学校が出来たばかりだ」
「それは交通が便利だから何うしても敵いません」
と卓造君は○○町へ行っている丈けに公明正大だった。
「その便利な交通を恐れたものだから、角町は損をしたのさ」
「それじゃ角町が鉄道に反対しなかったら、僕は家から中学校へ通っていたでしょうね?」
「無論さ」
「惜しいことをしましたよ。角町の損は結局この辺一帯の損です」
「つまり田川の大伯父さんが中学校を○○町へ追いこくったようなものさ」
「春秋の筆法を用いれば、明治何年ですか? 田川の大伯父、角町に交通不便を齎し、中学校を○○町へ追う。ハッハヽヽ」
「して見ると田川の伯父さんがお前の寄宿料を出すのは当り前だよ」
「ハッハヽヽヽ」
「先代からの約束ごとさ」
と父親は妙なところへ結論を持って行った。
「ところで僕は今日あたり伯父さんのところへ御機嫌伺いに行かなければなりません」
と正次郎君が思い出した。