Japanische Klassiker mit Furigana
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むらへかえったしょうへい
村へ帰った傷兵
小川 未明
Lesen Sie 村へ帰った傷兵 (むらへかえったしょうへい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.124 Zeichen · 9 Bildschirme
その後病気のため死んでしまったが、こんど帰ったら、お墓へお詣りをして、昔のおわびをしなければならぬ。」
夜中ごろ、汽車は山間にかかりました。山には雪がつもっていました。急に寒気がくわわって、忘れていた傷口がずきずきと痛み出しました。
「あの老人は、しんせつにも傷口が痛みはしませんかときいてくれたが……。」
清作さんは、自分よりは、もっと大きな負傷をしたり、また手術をうけたりした傷兵のことが、思い出されたのでした。あの人たちは、いまごろ、どこにどうして日を送っているだろうか。このごろの寒さに、傷口がひきつって、さぞ痛むことであろうと、案じられたのでありました。
清作さんが、村へ帰ると、さすがに村のものは、温かい心をもってむかえてくれました。そして、清作さんの喜びは、それだけではなかったのでした。みんなが今度の聖戦は、東洋永遠の平和のために、じゃまになるものは、いっさいをのぞくのであるから、簡単にいくわけがなく、戦線と銃後を問わず、心を一つにして、ともに苦しみ、相助け合い、最後の勝利を得るまでは、戦わなければならぬということを、よく知っているからでした。