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Japanische Klassiker mit Furigana

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とうきょうようさい

東京要塞

海野 十三

Lesen Sie 東京要塞 (とうきょうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.341 Zeichen · 37 Bildschirme

Aozora Bunko

ずんぐりとした大攻城砲であった。

なんのための攻城砲か。まさかこの建物の中に、巨砲が据えられるとは気がつかなかった。五郎造でなくても、誰でもこれには腰をぬかすであろう。

巨砲の蔭から、士官が三人ばかり姿を現わした。

「おおっ」

五郎造は全身をぴりぴりと慄わせた。

彼の三人の士官こそは、見紛うかたなく某大国の海軍士官であった。五郎造は新聞紙上に、ニュース映画に、またS公園における忠魂塔除幕式の日に、その某大国将兵の制服をいくどとなく見て知っていたのである。

(夢を見ているのではないか)

と疑って、太股をぎゅっとつねってみたが、やはり痛い。だからこれは夢ではない。

夢ではないとしたら、この場の有様は、なんという戦慄すべきことではないか。

砲架の上を歩いていた士官は、松監督をさし招くと、なにごとか命令した。

松監督は畏まって、五郎造のところへ飛んできた。

「おい、やり直しの仕事があるんだ。大急ぎでやってくれ。なに立てないって。そんなことでどうするんだ。じゃあ、こうしてやろう」

と、靴の先で、五郎造の腰骨をいやというほど蹴上げた。

五郎造は憤怒のあまり、ふらふらと立ちあがることに成功した。