Japanische Klassiker mit Furigana
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とうかいどうごじゅうさんつぎ
東海道五十三次
岡本 かの子
Lesen Sie 東海道五十三次 (とうかいどうごじゅうさんつぎ) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.849 Zeichen · 28 Bildschirme
柴の門を入ると瀟洒とした庭があって、寺と茶室と折衷したような家の入口にさびた聯がかかっている。聯の句は
幾若葉はやし初の園の竹
山桜思ふ色添ふ霞かな
主人は案内を知っていると見え、柴折戸を開けて中庭へ私を導き、そこから声をかけながら庵の中に入った。一室には灰吹を造りつつある道具や竹材が散らばっているだけで人はいなかった。
主人は関わずに中へ通り、棚に並べてある宝物に向って、私にこれを写生しとき給えと命じた。それは一休の持ったという鉄鉢と、頓阿弥の作ったという人丸の木像であった。
私が、矢立の筆を動かしていると、主人はそこらに転がっていた出来損じの新らしい灰吹を持って来て巻煙草を燻らしながら、ぽつぽつ話をする。
この庵の創始者の宗長は、連歌は宗祇の弟子で禅は一休に学んだというが、連歌師としての方が有名である。もと、これから三つ上の宿の島田の生れなので、晩年、斎藤加賀守の庇護を受け、京から東に移った。そしてここに住みついた。庭は銀閣寺のものを小規模ながら写してあるといった。
「室町も末になって、乱世の間に連歌なんという閑文字が弄ばれたということも面白いことですが、これが東国の武士の間に流行ったのは妙ですよ。