Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いなかがえり
林芙美子随筆集
林 芙美子
Lesen Sie 林芙美子随筆集 (いなかがえり) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 58.157 Zeichen · 118 Bildschirme
広告を読み終ると三面記事を読む。その三面記事も一番下の小さい欄から読んでゆく。三ツの新聞に、同じような事が書いてあっても、どれも違う記事のように読めて面白くて仕方がない。政治欄はめったに読まない。だから私は、小学生よりも政治の事を知らない。――いつだったかも、日日新聞から、議会と云うものを観せて貰った。入口では人の懐へまで手を入れて調べる人がいたり、場内へ這入ると、四囲の空気が臭くて、じっとしていられなかった。真下に視下す議場では、居睡りをしている人や、肩を怖からせてつかみあっている人たちがいた。それが議員と云う人たちなそうで、もう吃驚してしまって、それきりな気持ちになってしまっている。
ひととおり新聞を読み終ると、ちょうど鉄瓶の湯が沸き始める。もう、この時間が私には天国のようで、眼鏡に息をかけてやり、なめし皮で球を綺麗にみがく。そうして茶を淹れ、机の上の色々なものに触れてみる。「御健在か」と、そう訊いてみる気持ちなのだ。ペンは万年筆を使っている。インキは丸善のアテナインキ。三合位はいっている大きい瓶のを買って来て、愉しみに器へうつしてつかう。