Japanische Klassiker mit Furigana
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ねぎしあんをおとなうき
根岸庵を訪う記
寺田 寅彦
Lesen Sie 根岸庵を訪う記 (ねぎしあんをおとなうき) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.911 Zeichen · 10 Bildschirme
景色画でもそうだ。先頃上州へ写生に行って二十日ほど雨のふる日も休まずに画いて帰って来ると浅井氏がもう一週間行って直して来いと云われたからまた行って来てようよう出来上がったと云っていたそうだ。それでもとにかく熱心がひどいからあまり器用なたちでもなくまだ未熟ではあるが成効するだろうよ。やはり『ホトトギス』の裏絵をかく為山と云う男があるがこの男は不折とまるで反対な性で趣味も新奇な洋風のを好む。いったい手先は不折なんかとちがってよほど器用だがどうも不勉強であるから近来は少々不折に先を越されそうな。それがちと近来不平のようであるがそれかと云うてやはり不精だから仕方がない。あのくらいの天才を抱きながら終に不折の熱心に勝を譲るかも知れぬなど話しているうち上野からの汽車が隣の植込の向うをごん/\と通った。隣の庭の折戸の上に烏が三羽下りてガー/\となく。夕日が畳の半分ほど這入って来た。不折の一番得意で他に及ぶ者のないのは『日本』に連載するような意匠画でこれこそ他に類がない。配合の巧みな事材料の豊富なのには驚いてしまう。例えば犬百題など云う難題でも何処かから材料を引っぱり出して来て苦もなく拵える。