Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくろうのめ

梟の眼

大倉 燁子

Lesen Sie 梟の眼 (ふくろうのめ) von 大倉 燁子 (おおくらてるこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.354 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

ダイヤの指輪は、この婦人のものだったのか。

「オホホホホホ。そんなに吃驚しないだッていいわ。貴女は何もご存じない。否え、何の罪もおありにならないんですのよ。あのダイヤは私が盗んで、ちょっと奥様のポケットを拝借したんですわ。私達仲間ではよくやることですが、――素人の方のをお借りしたのは、私、始めてです。どうぞ、返して下さいね」

陽子は呆気に取られていたが、この女は三越の店員でも何でもなく、女掏摸だったのかと思うと、いくらか安心した。盗んだ人が分れば、もう自分に嫌疑がかかるはずもない。三越から何とか云ッて来たら、この婦人のことを話してやればいいんだ。

彼女は指輪を返して、ホッとした。

薄墨色の女は嬉しそうに、それを掌の上にのせて見惚れていたが、

「奥様、私なんかの手並に驚いていらッしゃるようじゃ駄目ですわ。明晩の舞踏会に無論ご出席なさるんでしょうが、あの観光団の中には世界的なスリの名人がいるんだそうですよ。非常な美人で、誰が見ても高貴な婦人としか思われないんですッて、――何しろ世界中のスリ仲間から、女王のように崇められているんですから、素晴しいじゃありませんか。