Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうゆう
梟雄
Lesen Sie 梟雄 (きょうゆう) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.160 Zeichen · 31 Bildschirme
長井は家柄のせいで反妙椿派の頭目と仰がれているが、とうてい妙椿に対抗しうる器量ではなく、彼が陰謀を画策して味方を集めしきりに実行をあせっていることは、味方の者にも次第に危ぶまれるようになりつつあった。
彼らは長井に一味したことを後悔しはじめていた。彼のためにやがて彼らも破滅にみちびかれることを怖れるようになっていたのだ。妙椿の勢力は時とともに堅くなりつつある。彼らは長井にたよるよりも、今さら長井を重荷に感じはじめていたのである。その重荷から無事に解放してくれる者は救世主にすら見えるかも知れない内情だった。
庄五郎は妙椿の信用がもはやゆるぎないことを見たので、いかにも神妙に長井の陰謀を告白した。
「この約束をしなければ仕官ができませんので、一応長井に同意の様子を見せた次第です。日夜告白の機をうかがい、ひとり悩んでおりました」
妙椿は庄五郎の忠誠をよろこんだ。
「お前長井を討ちとることができるか」
「お易い御用です。心ならずも長井に一味の様子を見せたお詫びまでに、長井の首をとって赤誠のアカシをたてましょう」
簡単に長井をだまし討ちにした。そして自ら長井の姓をとり、長井新九郎と改名して、家老の家柄になりきってしまった。