Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
もりのいしまつ
森の石松
山中 貞雄
Lesen Sie 森の石松 (もりのいしまつ) von 山中 貞雄 (やまなかさだお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.949 Zeichen · 49 Bildschirme
三年の月日が流れました――
S=茶店の表
秋晴れの或る日の事。源兵衛は三年前と余り変りないが、お静はすっかり娘盛り。
床几に腰掛けた商人風の男二人話す。
「今、海道一の親分と言うのは誰でしょうね」
「さー東海道には博奕打の数は多いけれど図抜けて豪いのが居ませんからね」
旅人又一人店へ入って来る。
「いらっしゃいませ」
「おう、ちょっと借りるよ」
と話の仲間へ入って、
「併し、五年経つと海道一の親分が出来ますがね」
「へえ誰です」
「草津の追分の見受山鎌太郎……五年たちゃ先ず此の人が海道一の親分でしょうな」
隣の床几でこれは銚子を一本取ってちびりちびりとやって居た旅人が、
「おッ其処の兄哥さん、ちょっと一寸」
「は、私で」
「そうだ、お前だ。お前今何とか言ったね。五年たちゃ海道一の親分が出来るって。笑わせやがらァ。来年の話をすると鬼が笑うって言うじゃねえか。五年も先の話をしやがって、鬼が笑いように困ってらァ」
「だって……」
「だから今の話をして呉れってんだ。海道一の親分は今あるじゃねえか」
「誰です」
「駿河の国は有度郡清水港に住む山本長五郎。人呼んで清水の次郎長、これが今海道一の親分だよ」