Japanische Klassiker mit Furigana
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なりひらぶんじひょうりゅうきだん
業平文治漂流奇談
三遊亭 円朝
Lesen Sie 業平文治漂流奇談 (なりひらぶんじひょうりゅうきだん) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.974 Zeichen · 317 Bildschirme
のは、彼(か)の左官の亥太郎ですが、此の亥太郎は変った男で冬は柿色の※袍(どてら)を着、夏は柿素(かきそ)の単物(ひとえもの)を着ていると云う妙な姿(なり)で、何処で飲んでも「おい左官の亥太郎だよ、銭は今度持って来るよ」と云うと、棟梁(とうりょう)さん宜しゅうございますと云って何処でも一文なしで酒を飲ませる。其の代りには堅いから十四日晦日に作料を取れば直ぐにチャンと払いまして、今度又借りて飲むよと云うから、何時(いつ)でも棟梁さん宜しいと云われ、随分売れた人でした。それが吉川では番頭が代って亥太郎の顔を知らなかったのが間違いの出来る原(もと)で、
亥「番頭さん相変らず銭がないから今度払いを取った時だぜ」
番「誠に困りやす、代を戴かなくちゃア困りますなア」
亥「困るって左官の亥太郎だからいゝじゃアねえか」
番「亥太郎さんと仰(おっし)ゃるか知れませんが銭がなくっては困ります」
亥「左官の亥太郎だよ」
番「誰様(どなたさま)かは存じませんが、飲んで仕舞ってから払いをしなければ食逃げだ」
亥「ナニ食逃げとは何をぬかす」
と云いながら職人で癇癖(かんぺき)に障ったから握り拳(こぶし)を以(もっ)て番頭を撲(なぐ)りましたが、右の腕に十人力、左の手に十二人力あります、何(ど)うして左の手に余計力がある