Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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もほうとどくりつ

模倣と独立

夏目 漱石

Lesen Sie 模倣と独立 (もほうとどくりつ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.633 Zeichen · 41 Bildschirme

Aozora Bunko

すると廊下を曲る途端に杉浦重剛さんにパタリと出会った。私は乱暴書生ではない。極く気の小さい大人しい者である。杉浦さんに出会ってどうしたと思います。私は急に下駄から飛び降りた。飛び降りたばかりではありません、飛び降りていきなり下駄を握って一目散に逃げ出しました。だから一口も叱られもせずまた捉まえられもせずに済んでしまった。これは唯自分で覚えているだけで人に話した事はありません、今日初めて位のものでありますが、この間或所で杉浦先生に久々ぶりで御目に掛った。大分先生も年を取っておられる。その時私が、先生こういう事を覚えて御出でですか、私は下駄を穿いて歩いてこうこうだったと御話したら、杉浦さんは、いやそれはどうも大変な違いだ、私は下駄を穿いて学校を歩くことは大賛成である、穿いちゃあならんという貼出しが出たのは、あれは文部省が悪い。とかく文部省はやかましい事を言うが、私はその下駄論者だったと言う。私も驚いて、杉浦さんが下駄論者だと仰しゃるのはどういう訳ですかと聞くと、先生の曰く、そもそも下駄は歯が二本しかない、それでいくら学校の中を下駄で歩いたところで、床に印する足跡というものは二本の歯の底だけである、しかるに靴は踵から爪先まで足の裏一面が着くじゃないか。