Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 117.781 Zeichen · 235 Bildschirme
」と言われたことが、ふと思い出された。彼は、あまり図に乗って喋るようなことはすまい、と自分の心に言いきかせた。
弁当をすますと、彼は、はやるような、それでいて変に重たいような気持で廊下を歩いた。教員室の戸をあけると、炭火のガスでむっとする空気が、部屋中にこもっているのを顔に感じた。
彼は、その空気の中を小田先生の机のそばまで歩いて行った。
小田先生は、次郎を見ると、待っていたように立ち上って、彼を別室へつれこんだ。その室は、生徒監室のすぐ隣で、何か問題の起った時に、生徒を取調べたり、訓戒したりする室だった。次郎は、この室にはいるのははじめてだったが、さすがに身がひきしまるのを覚えた。
ところどころ虫の食った青毛氈のかけてある卓を中にして腰をおろすと、先生はすぐたずねた。
「宝鏡先生が、非常に怒っていられるが、いったい、どうしたんだ。」
「僕には、わかんないです。」
次郎は、そっけなく答えた。が、すぐ、言い直すように、
「ほかの生徒にきいて下されば、わかるんです。」
「それは訊いてみたんだがね。宝鏡先生の言われるのとは、ちがっているんだ。」
「どうちがっているんですか。